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2012年5月22日 (火)

新境地

414_2 各家庭の照明が消え始めるなか聞こえるのは

自分の足音と骨と筋肉がギシギシなる音と擦れる呼吸音だけ

基本的な遠近法をもちいた絵のような ひたすら真っすぐのびる道を

等間隔に並んだ街灯だけが照らし

すいこまれそうな信号機の列が正しく静かに色を変え

たまに行きかう車を動かした

あの微かに見える一番奥の光に僕の新境地がある

                                      

家を出て道なりに南に下っていくと

芦原橋駅を右手にすぎ

大国町駅の交差点を突っ切り

寺田町駅をくぐり抜けると

25号線に入っていく

ほどなくして2㌔はゆうにあるんじゃないかと思われる

平坦で真―――――っすぐな道に出る

この直線を走りきったら

なにかが変わる

新しい扉が開かれる

もつれそうになる足を前に追いやり歩を進める

3車線あった道が2車線になるにつれ

街灯の数も減り心細さを煽る

音漏れのひどいスナックを過ぎ

似つかぬキングコングの親子像かかげるカット屋さんを過ぎ

なにガエルかわからん鳴き声でビビリながら平野橋をわたり

たどり着いた直線の結尾

ここで道はY字路になっていて

走ってきた25号線は右に曲がり

左には新たに5号線が伸びている

なんてことのないY字路

ここがなんてことのない僕の新境地

ちょとした徒労を感じてると

いやっ

あったshine

Y字路より1車線になりますます闇を落とす道の歩道横に

浮き上がる五色のネオンの五文字

「大人の小物」

新境地大人の小物

店の看板には

「ホームトーク」

「ブラックキャッツ」

「スインガー」

と書かれており僕の知らない世界がここにある

新しい扉が今開かれる

新境地大人の小物

つづく。

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続き楽しみにしてます\(^o^)/笑

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